巷では、「百日咳が流行っている」というニュースが流れていますが、夜~明け方咳がひどい、咳が長引く、気管支拡張剤テープを貼っている、心当たりはありませんか?
気道の炎症が続いているかもしれません。
【 気道が炎症って? 】
傷痕がいつまでも残っている部位を想像してみてください。元の滑らかな皮膚には戻らない状態。気道でも同様の症状が起きます。慢性的な炎症を、きちんと治療しなければ「ヒューヒューゼイゼイとは言わない、普段の状態」でも「傷痕は残ったまま」です。そして、風邪などの感染症にかかり、炎症が増悪したときに、症状は悪化します。気管支拡張剤は気管支を広げ、呼吸が楽にはなります。しかし炎症を抑えることはできません。気道の炎症は「始まったな」と感じたら受診し、軽いうちから治療し始め、医師がOKを出すまで通い続けることが重要です。
【こどもは熱中症になりやすい】
【プールでも熱中症?!】
特に水温が高い場合は通常のような体温調節ができず危険です。人間は汗をかき、水分を蒸発させることで体温を調節します。
しかし、水中では汗をかきにくく、通常の体温調節が難しいです。特に水温が33~34℃以上に上がると、体温との温度差が小さくなるため熱を体から水中に逃がせず、その結果、熱が体内にこもり熱中症のリスクが高まります。
また、水中では喉の渇きを自覚しにくく、脱水状態にもなりやすいです。
【熱中症が疑われたら?】
涼しい場所で休ませ、身体を冷やし、水分を摂らせます。経口補水液は水分の吸収率が高いです。スポーツドリンク含め清涼飲料水は、糖分が多過ぎて小腸からの吸水率が低くなります。
自身で水分摂取できない程ぐったりしている場合は、救急車を要請します。
【こんなときは室内で過ごします】
環境省サイトにあるWBGT(暑さ指数)31℃、乾球温度35℃の場合、戸外遊び、水遊びは中止です。水温+気温 が65℃以上は、水遊びはしません。
【熱中症は予防できる】
さくら組、もみじ組のこどもたちに「熱中症にならないためには・・」と話しました。
6月4日~10日は「歯と口の健康習慣」です。
むし歯や歯周病などを予防するため、毎日の歯みがきを安全に行いましょう。
東京消防庁管内では令和元年から令和5年までに5歳以下の歯みがき中の受傷事故により186人が救急搬送されています。
乳幼児の歯みがき中の喉突き事故に注意
保護者の見守りの中で座って歯みがきしましょう
立っているより座っている状態の方が転倒時の受傷リスクを低減できます。
歯みがきを行う生活環境を見直しましょう
ソファーからの転落・クッションでのつまずき・兄弟との衝突・踏み台からの転落・布団でのつまずきに注意。
・歯磨き中は動き回らない
・うがいをする時だけ踏み台を使い、歯ブラシを口にくわえたまま歩かせない
・歯磨きが終わったら、歯ブラシは保護者が片付ける
喉突き防止対策を施した歯ブラシがあります
動き回るお子さんには、のどに突き刺さりにくい歯ブラシや、のどの奥に入りにくい歯ブラシがあります。
保護者が仕上げみがきで使用する歯ブラシと使い分けをしましょう。
幼児期の子ども自身の歯みがきは、習慣付けとして大切ですが、清潔効果は不十分です。仕上げみがきをしましょう!!
仕上げ用歯ブラシはこどもに持たせたり、こどもの手の届くところに置かないようにしましょう。
嘔吐・下痢・腹痛などの感染性胃腸炎が続いています。保育園のような密接した集団生活の場、登園せざるを得ない状況など、感染拡大防止は非常に困難な環境です。何か症状があれば受診し「登園しても他の子にうつさないか」を診断してもらってください。
【 危険!脱水! 】
胃腸炎で注意しなければならないのが脱水です。こどもは成人の3倍の速さで脱水が進みます。こどもにとって、8時間 水分摂取していない状態は、24時間摂取していないのと同等です。唇の乾燥、落ちくぼんだ目、尿や涙の量の低下、皮膚の乾燥や張りの低下(皮膚をつまみ上げて2秒以内に戻らない)、爪を5秒圧迫して爪の赤みが回復するまでに2秒以上かかる、などは脱水の目安になります。
【 経口補水液 】
市販の経口補水液はとても便利です。電解質バランスが適切で、腸からの吸収率も良くつくられています。ただ、塩味が強く糖分が少な目で飲みにくいです。スポーツドリンクでは糖分が多過ぎるため、吸収率が著しく低下します。軽症であれば、果汁100%りんごジュースと混合しても有効性は変わらないという報告があります。経口補水液単体で飲みにくい場合は、りんごジュースと半々にして飲ませてみてください。なお、吐いているときは、少量ずつ間隔を開けて飲ませてください。嘔吐が持続していても70%程度は吸収されているので、少しずつあげましょう。ノドが乾いているので一気に飲みたがりますが、すると、また一気に吐いて苦痛です。
【 こどもの低血糖は症状が出にくい】
こどもは嘔吐や下痢で低血糖にもなりやすいです。こどもは低血糖に強く、少々の値であれば歩けるし、喋れます。そもそも、こどもの血糖値の正常値はあまりよくわかっていません。血糖値の低さと症状が一致しないことも多く、正常値が決めにくいのです。元気がない、顔色が白っぽい、筋緊張が低下しているなどがあれば、低血糖かもしれません。
【 便や吐物を写真に撮って 】
受診時に、便や吐物の写真はとても役立ちます。いつ頃から続いているのか、何回下痢(嘔吐)しているのかなどの情報と合わせて医師へ伝えましょう。
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