保健室より

2022年度09月

 鼻水や咳の多い子、気管支拡張剤テープを貼っている子が増えています。こどもたちにも「咳について~受診が大事」という話をしています。今月は、ともすれば「ふつうの風邪」と流されかねない「咳」についてお届けします。

【 受診に有用な情報 】

 例えば「ゲホゲホ」「ゴホゴホ」「ケンケン」「コンコン」「湿った咳」「乾いた咳」「ぜいぜいする咳」と、いろんな咳があります。咳が出る“タイミング”も重要です。

 「1日中」「眠っている時に多い」「眠っている時は出ない」「寝付いた時や明け方に多い」「夜22~24時と明け方4~6時の咳が一番きつい」「走ったり運動したり泣いたり笑ったりした後に出る」「花火やタバコ、お線香の煙でむせ込む」…など、咳が出る状況は咳の原因を探るのにとても重要な手がかりになります。「過去に食物アレルギーやアレルギー性鼻炎と言われたことがある。」「家族に喘息やアトピー性皮膚炎の人がいる」このような情報を医師へ伝えましょう。

【 気管支拡張剤は咳止めではない

 医師はもちろん、そのことを理解し、デメリットも 鑑み、有益性が高いと診断したからこそ、気管支拡張剤テープを処方しているはずです。特に低年齢や、吸入や内服が難しい子には、当座はこれでしのぎ、喘息治療に入るということもあります。

 いずれにせよ、テープを貼っても咳が続く、悪化するなどの症状がある場合は、もう一度受診するか、呼吸器系に長けた病院を受診しましょう。

【 副鼻腔炎(ちくのう症)かも

 「風邪を引きやすい」「いつも風邪と診断される」「またすぐに咳が出る」「咳がなかなか治らない」このような場合の多くは鼻・のど・口(上気道)に原因があることも多いです。症状は鼻水と睡眠中の激しい咳込みで、時には吐きそうになるくらい咳き込みます。夜だけ熱が上がることもあります。

 しかし受診したときは咳も熱もなく、とても元気そうに見えます。聴診器を当てても気管支や肺の音に異常はありません。いつも風邪と診断されますが、良くなってもすぐにまた同じような症状を繰り返します。診察中も比較的元気なのですが、注意して観察していると、口がぽかんと開いています。黄色や緑色の鼻水も出ていて、頻回に鼻をすすっています。

 このような症状に気づいたら、「副鼻腔炎(蓄膿)」の可能性が高いです。小児、特に1-5歳くらいの副鼻腔炎は「繰り返す咳」や「クループ症候群」の原因になりやすいです。

2022年度08月

 息をするのも辛い程の暑さです。当園では、暑さ指数31℃以上、もしくは、乾球温度35℃の場合は園舎内で過ごします。また、暑さ指数28℃以上の場合も、外での激しい運動は控えます。光化学スモッグ注意報が発令されたときは、窓を閉め、園舎内で過ごします。そんな中、ちらほらと増え始めている感染症についてお届けします。

【 溶連菌感染症(A群溶血性レンサ球菌咽頭炎)】

 発疹が出ることが多いです。溶連菌感染症は将来的に重大な合併症を引き起こさないよう、医師の指示通り、内服薬を服用してください。必要に応じて園でも内服させます。職員へお知らせください。

【 咽頭結膜熱(プール熱) 】

 発熱、咽頭炎(咽頭発赤、咽頭痛)、結膜炎(結膜充血、眼痛、流涙、眼脂)などが現れます。アデノウイルスが原因で、感染力は強力です。一人感染すると一気に広まる感染症です。

【 手足口病 】

 ウイルスの型によって、水疱の出る部位や、熱の程度などが異なります。手足、腕、口の周り、口の中、お腹、お尻、陰部、ふともも、膝などに水疱や発疹が出ます。顔に出ることもあります。また、症状が落ち着いてしばらくしてから、皮膚が剥けたり、爪が剥がれたりしますが心配ありません。時間経過と共に元通りになります。

【 新型コロナウイルス感染症 】

 変異を続け、感染力は強いです。保育園はいろんな健康状態の子が集まる場所です。今一度、感染拡大防止にご協力くださいますよう、お願いします。先日配布した中野区からのお便りにもありましたが「こどもの発熱や呼吸器症状等がある場合は登園を控え、症状によってはかかりつけ医を受診し、登園可否を診断してもらって…」「24時間以内に38℃以上の熱が出た場合や、解熱剤を使用している場合にも登園を控えて…」「同居のご家族に発熱等の体調不良が認められる場合は、こどもも家庭で様子をみて…」等々、よろしくお願いします。

※どんなに軽い症状でも必ず受診し、医師に「登園して他の子にうつさないか」を診断してもらってください。

2022年度07月

 当園の職員は、プール時のリスク、救命、熱中症等について、毎年学習し、訓練しています。熱中症予防には、規則正しい生活が不可欠です。

【熱中症にひそむ脱水症 】
 熱中症とは、暑い・蒸し暑い環境で起こる体調不良のことです。脱水症と異常高体温によって起こります。脱水症になると、熱を逃す働きが弱くなります。すると、体温が下げられなくなり、体温上昇で様々な機能障害を引き起こしてしまいます。

【 こどもが脱水になりやすい3つの理由 】
①成長期は水分を多く必要とし、水分の出入りが激しいこと。②体重当たりの不感蒸泄(皮膚や呼吸から失われる水分)が、大人と比べて多いこと。大人は体重1㎏あたり15mL(体重60㎏の場合900mL)。こどもは体重1㎏あたり25mL(体重30㎏でも750mL)。③汗をかく機能や腎臓の機能が未熟なこと。

【 脱水のサイン 】

  1. 手が冷たければ疑わしい … 脱水症になると、血液は生きていく上で重要な臓器に集まります。そのため、手足等には血液がいかず、冷たくなります。
  2. 舌が乾いていたら疑わしい … 脱水症になると、唾液も減少し、舌の表面も乾いてきます。
  3. 皮膚をつまんだ状態から3秒以上戻らなかったら疑わしい … 通常、皮膚は水分が多く含まれ弾力性があります。脱水症では水分が減り弾力も失われます。
  4. 親指の爪を押してみて、赤みが戻るのに3秒以上かかれば疑わしい … 指先は血管が細く変化が出やすいです。
  5. わきの下が乾いていたら疑わしい … 通常、わきの下は汗で潤っています。脱水症になり汗が出なくなると、わきの下も乾燥します。

【規則正しい食生活を】
からだに入ってくる水分は、代謝による水分、食べ物、飲料水などです。出ていく水分は、尿、便、汗、不感蒸泄です。からだに入ってくる水分は、飲料水からだけではありません。食べ物が代謝されることで生まれる水分(代謝水)もあります。

【規則正しい睡眠を】
寝不足は、自律神経の働きを悪くするため、体温調節が働かなくなります。

2022年度06月

季節の変わり目ということもあるのでしょうか、熱・咳・鼻水・皮膚炎・目の充血・下痢などが増えています。

【 必ず受診してください 】
咳や鼻水、嘔吐や下痢、皮膚症状、頭部打撲や処置を要する外傷など、どのような症状の場合も、必ず受診してください。「帰りに受診」ではなく、登園可否について、医師に診断してもらってください。そして登園時に、症状や診断結果を口頭でもお知らせください。保育園は集団生活です。基礎疾患を持つ子もいます。感染拡大防止には、皆さんのご協力が必要です。よろしくお願いします。

【 目の充血 】
アレルギーや、ちょっとこすっただけでも充血はします。しかし、アデノウイルスが原因の咽頭結膜熱(プール熱)や流行性角結膜炎、エンテロやコクサッキーが主因の急性出血性結膜炎という場合もあります。これらは1名感染者が出ただけで、一気に広まり、失明や全身麻痺の危険性もある感染症です。朝起きたときに目やにがついていたら、目やにを残した状態で眼科受診してください。目やにが多い方が正しい検査結果が出やすいためです。

【 気管支炎や喘息 】
就学前のこどもたちは、大人と比べて、気管が細くやわらかいので、呼吸音がヒューヒュー・ゼイゼイ・ゼロゼロとなりやすいです。しかし、気管支炎や喘息という場合もあります。気管支の炎症が続くと、わずかな刺激が入っただけでも気管支の壁が腫れ、痰が分泌されます。気管支周囲の筋肉が縮もうとして、気管支が狭くなり発作が起こります。そのため、炎症を治さない限り、いつまでも発作が出現します。そうこうしているうちに気管支自体が硬くなり治療が難しくなります。早めに受診し、重症化を防いであげてください。

2022年度05月

5月を迎えて

5月は移動性高気圧に覆われ晴れる日が多く、外遊びが楽しい季節です。その反面、気温の上昇も手伝ってか、皮膚トラブルも増えています。今月は皮膚トラブルについてお届けします。

【 皮膚科を受診してあげてください 】
こどもの皮膚は大人のそれよりも薄く繊細です。外気、汗、ほこり、花粉などのアレルゲン、マスクの影響も否めません。掻き壊してとびひにならないうちに、早めに受診してあげてください。

【 水いぼ 】
数が少ないうちに皮膚科を受診し処置してもらうと良いです。掻き壊し傷から浸出液が出ている部分は覆ってきてください。水いぼの場合は、発疹を覆えばプールには入れます。とびひも水いぼも、アトピー性皮膚炎など、皮膚が繊細な子ほど、悪化しやすく、長引きやすいです。

【 ケガ 】
傷などから血液や浸出液が出ている場合は、必ず覆ってきてください。

【 ガーゼ 絆創膏 包帯などを持ってきてください 】
血液、浸出液など、全て感染源となり、他の子にうつしてしまいます。ガーゼ等が剥がれた場合は、園で付け替えます。予備を多めに持ってきてください。

【 とびひ 】
発端は虫刺され、あせも、かぶれなど様々です。原因は何であれ、症状が悪化すれば、それは「とびひ」です。掻き壊し傷から浸出液が出ている部分は、全て覆ってきてください。顔や耳など覆えない部位は、医師に「登園しても他の子にうつさないか」「覆える方法はあるか」などを必ず確認してください。浸出液は全て感染源となります。とびひの場合、プールには入れません。早めに受診し、今のうちに治してあげてください。

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