保健室より

2023年度2月

 嘔吐・下痢・腹痛などの感染性胃腸炎が12月~1月遷延化しました。保育園のような密接した集団生活の場、症状があっても登園せざるを得ない状況など、感染拡大防止は非常に困難な環境です。今後とも、感染拡大防止にご協力ください。

 発症者数 … 12月11日~28日=21名、1月4日~16日=23名

便秘
 こどもの便秘はよくあります。「週に2回以下」「5日以上出ない日が続く」「毎日出ていても、出すときに痛がる、肛門が切れて血が出る、硬い便、コロコロの便」などは便秘と考えます。便秘は腸内細菌叢(そう)を乱し「便が勝手にもれる」「硬い便の奥から便(べん)汁(じゅう)がもれる」便失禁をしてしまいます。大人になるまで治療が必要な場合もありますが、適宜 治療すれば、快適に暮らせます。治療は早く始めた方が経過は良いです。再発もとても多いです。再発した場合は、すぐに治療を再開しましょう。成長し「便秘=当たり前のこと」「自尊心から便失禁を隠す」ようになると、なかなか治せません。

悪循環
 便秘症は放置しておくとだんだん悪くなります。硬い便を出して肛門が切れ痛い思いをすると「次の排便を我慢」「肛門の筋肉を緩めながらいきむ」「両足をクロスして便を我慢」するようになります。しばらく我慢していると便は出なくなります。そしてそのまま大腸に便が残ります。大腸は便から水分を吸収し便はどんどん硬くなり、排便するときには、非常な痛みを伴います。そしてますます便を我慢するという悪循環に陥ります。このような状態が続くと、常に便が直腸に留まり、腸はだんだんと鈍感になります。通常は、直腸に便が溜まれば便意を生じるのですが、それが起こり難くなります。そしてますます便は長く腸に留まり硬くなります。

治療
 浣腸や飲み薬で出します。浣腸はすぐに効果が得られ楽になります。しかし硬い便を出すことになり苦痛を伴う可能性もあります。肛門を触られることに恐怖心が強い、且つすぐに出さなくて良い場合は、下剤を使うこともあります。効果は1~2日かかります。また、年齢などの条件により、効果の低い内服薬を使わざるを得ないこともあります。良い排便に必要なものは「自律神経の働き」です。これは生活環境や食事内容だけで整えることはできません。早めに受診してあげましょう。

2023年度1月

【マイコプラズマ肺炎】
病原体は自分で増える微生物です。咳や鼻水などの飛沫感染、それに加え よだれ などの分泌液に触れる接触感染で、うつります。潜伏期間は2~3週間程で、熱、だるさ、頭痛などから始まり、続いて乾いた咳が出ることが多いです。咳は徐々に強くなり、解熱後も3~4週間続きます。痰の絡んだ湿った咳が悪化し、喘息になることも、よくあります。肺の音は聞こえず、打診で診断されることも多いです。迅速検査の感度は40%。症状や周囲の感染状況から診断されることも多いです。しかし、特に乳幼児は、他の風邪症状と似ており、診断は難しいです。抗菌薬(抗生物質)によって治療し、治療期間は10~14日間です。

【耐性マイコプラズマ感染症】
耐性菌に感染した場合は、他の抗菌薬での治療を考えます。

【RSウイルス】
何度も感染と発病を繰り返します。生後2歳までにほぼ100%の子が感染します。

【気管支炎や肺炎】
これらの感染症は、気管支炎や肺炎にまで至りやすいです。長引く咳、夜から明け方にかけて咳が多い、仰向けに寝ると苦しそう、飲食で咳が出やすい等などあれば、悪化している可能性が高いです。再受診し、それらの症状を詳しく医師に伝えましょう。

【カビ生えてませんか?】
カビは呼吸器系の症状を悪化させます。衣類やオモチャ、タオルやシーツ等々、黒い点々はありませんか?カビは冬も生えます。布類のカビは、洗濯表示に従い、酸素系もしくは塩素系漂白剤で除去しましょう。その後完全に乾燥させてからしまいましょう。

2023年度12月

寒くなると身体が縮こまり、猫背になりやすいです。今月は「姿勢」について掘り下げてみます。

猫背になる原因
 お腹・背中の筋力低下、普段の姿勢などの生活習慣による影響が大きいです。お絵描きや読書中など前かがみの姿勢、食事中の姿勢を注意してみてください。

猫背が引き起こす問題
 背骨が丸くなることで、自然と頭部が前に突出した姿勢になります。頭部は、上半身の土台の真上に乗っていることが理想的で、その方が、身体の負担が少なくなります。こどもの頭の重さは、体重の約10%です。これが前に突出するだけで、首や肩の筋肉疲労が強くなります。胸郭の動きを妨げ、呼吸が浅くなり、口呼吸になります。口呼吸では、口が常に開いた状態となり、舌で歯列を支えられなくなります。そのため咬み合わせも悪くなります。背骨や肋骨周りの柔軟性が低下し、身体全体をうまく使えなくなり、運動能力や集中力も低下します。

 姿勢と食事
 「食べる」という微細運動の効率を良くするためには、粗大運動である「座位」を安定させることが重要です。足が安定しないと、こどもはインナーマッスルの安定が得られず、食べ物を噛み取り、かじって飲み込むという微細な運動を練習できません。

椅子の座り方
〇1歳までのこどもは、足がぶらぶらしないもの、トレイの高さがこどもの乳頭とへその真ん中に来るように。
〇1歳以降、もしくは、歩けるようになったら、足・ひざ・マタの3つの関節が90°になることを意識し、足底全体が床・足台に乗っていること。背当ては肩甲骨まで支えられる高さ。食卓の高さは、こどものへそと乳頭のほぼ中間で、こどもが食卓に前腕をつけたとき、肘関節が90°になる位が適切です。


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